第9回「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議 開催

2021.02.26

段々と日差しに春を感じるようになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

第9回「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議を開催致しましたので、ここにご報告申し上げます。


【開催日時】2月16日(火)14時~16時

【会場】オンライン開催

【会議内容】

1)2020年度「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議の実施状況ついて

2)こども食堂等居場所づくり支援の活動について

3)2021年度「広がれ、こども食堂の輪」推進会議の事業計画について

4)事例報告


1)2020年度「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議の実施状況ついて

*推進会議は今年度5回開催。

*食でつながるフェスタは3地域(埼玉・函館・宮城)での開催の他、東京での全国集会を実施。
本年度は宮城で2月28日(日)に開催し終了予定。

*2021年4月頃『こども食堂あんしん手帖』再刊予定。コロナに対応し、配食やフードパントリーの活動や、寄贈食品の取り扱いについて記載。


2)こども食堂等居場所づくり支援の活動について

*「子どもの居場所づくり応援事業」第2期公募:6団体採択 

*「食の物流ネットワーク整備プロジェクト」:5団体採択 

 今後全国食支援活動協力会のHPにて公表予定

*日本財団「子ども食堂と企業の食品寄付をつなぐ情報システム構築」システム

2月よりシステム開発開始、10月より本稼働予定


3)2021年度「広がれ、こども食堂の輪」推進会議の事業計画について

*来年度は食育の取組みや農水省の事業の活用、母子生活支援施設等福祉施設との連携強化を予定


4)事例報告

地域ぐるみで子どもを育む仕組みづくり

講師:母子生活支援施設リアン東さくら/

人×まちつなぐコミュニティソーシャルワーカー   吉村 敏幸 さん

・母子生活支援施設とは・・・母親と子どもが一緒に利用できる入所型の児童福祉施設。インケアだけでなくアフターケアにも取り組み、切れ目ない支援を実施している。

・インケア:母親・子どもそれぞれに対し、カウンセリングやエンパワメントプログラムの心理的支援を実施。自己肯定感の向上を図る。

そのほかにも助成金を活用した「無人島アドベンチャートレック」の開催(非日常の中での活動を通し、こどもの自立心を高める)や、welcomeカレー(入所日にカレーを振る舞う)、おにぎりマンデー(毎週月曜日におにぎりを振る舞う)、ダンディランチデー(男性だけで料理し、男性によくないイメージを持つ子供に対してイメージチェンジを図る)等、自立を支える多彩な取り組みを行っている。

・施設退所者とのつながりや、施設に入る前の段階でいかに支援の手につなげるかという問題から、地域における支え合いの活動にも力をいれている。

例)退所児童が無料で通える学習塾「ひだまり」の開催

→そこに通う子どもへ食事を提供する「ひだまりらんちたいむ」

→「ひだまりらんちたいむ」から派生した、地域で子どもを見守る「縁パワメントネットワーク会議」の開催

・そのほか食でつながる循環ネットワークの拠点として「リアン東さくら」「ひだまり」が機能。食の提供を「手段」とすることで、各種支援の機会につなげている。

・「いつか誰かの支えになってくれる人」になることを目指し、様々な活動を続けている。

②コロナ禍における施策について

講師:沖縄県子ども生活福祉部 子ども未来政策課 事業推進班 班長 井上 満男 さん

・H27に実施した「子どもの貧困率調査」と「子どもの貧困実態(小中学生)調査」により、沖縄県の子どもの貧困の実態が特に深刻なことが分かった。

・「①内閣府②沖縄県③県民運動(官民の連携)」という3つの柱で取り組んでいるのが沖縄の特徴

・様々な対策により、現在子どもの居場所は日本で一番多いと言われるまでになった。活動形態は様々だが、オープン型の居場所が多い。自主運営の活動も増えている。

・コロナ禍での臨時休校により、子どもへの食支援の必要性が高まった。そこで令和2年10月より「おきなわこども未来ランチサポート」開始。

・「おきなわこども未来ランチサポート」・・・沖縄子ども未来県民会議が「ランチサポートコンソーシアム(琉球新報社、日本郵便沖縄支社、おとなワンサードで構成)」に委託をし、協力企業からの食料品を受入、郵便局の配送網を使って配送している。食料品を県外から調達する役割を全国食支援活動協力会とセカンドハーベスト沖縄・こども食堂サポートセンター那覇が担う。


次回の第10回「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議は4月6日(火)14時~を予定しています。