第 16 回 「広がれ、こども食堂の輪!推進会議」開催

2022.05.30

5月26日、第 16 回 「広がれ、こども食堂の輪!推進会議」を開催しました。

 こども食堂が安定的に・持続可能な形で広がることを目指し、子ども支援団体が分野を超えて情報交換や協議・連携できることを目的に、子ども支援に関わる多様なセクターから活動者、支援者、専門家が参加して開催をしています。

 新緑が目にまぶしい季節になりました。新年度を迎え2ヶ月が経とうとしています。決して落ち着くことなく慌ただしく日々活動されている団体が多いかと思います。子どもたちも新生活に楽しみや戸惑い等、いろいろな思いを抱いているところかもしれません。新型コロナウィルス流行も3年目に入り、各地のご家庭が抱える問題が複雑化しており、その相談対応を行う支援団体同士が連携し新しい取り組みが生まれています。我々も支援団体の皆様と共に、子どもたちが安心して日常を過ごせるよう、日々突き進んでまいります。

 第16回目の「広がれ、こども食堂の輪!推進会議」では、オンラインで、2名の方にご登壇していただきました。

  • 公益財団法人ユニバーサル志縁センター 専務理事 池本 修悟 さん
  • NPO法人BONDプロジェクト 代表 橘 ジュン さん

日本中の団体が各々の事業を活かしながら連携して、生きづらさ、困難を抱える若者、若年女性のメンタルケアから政策提言までご支援をされているお話をご紹介して頂きました。

 お忙しい中ご登壇頂き、感謝申し上げます。

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【開催日時】5月26日(木)10時~12時

【会場】オンライン

【会議内容】
1 開会、委員長挨拶
2 事例報告
3 2022年度「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議の実施状況について
4 こども食堂等居場所づくり支援(一般社団法人全国食支援活動協力会)の活動について共有)
5 参加者から自己紹介・近況報告


1   情報提供

こどもの居場所サポートおおさか 代表理事 横田さん よりご報告

企業からの支援物資を子ども食堂に配達する仕組み作りを目的に、大阪府と村上財団様からご協力をいただき、Readyforクラウドファンディング200万円に6月30日まで挑戦しています。現在は、JANPIAの助成事業でこども食堂サポート機能設置事業を行っていますが、来年度からの自走に向けた資金調達を目指します。
大阪府、こどもの居場所サポートおおさかホームページからも情報を見ることができます。


2 事例報告①  講師:公益財団法人ユニバーサル志縁センター 専務理事 池本 修悟 さん

・2018年にNPO事業サポートセンターと地域創造ネットジャパンにより非営利団体が社会課題解決の為につながることを目的に設立した団体。 
・活動する中で社会的養護の重要性を感じ、自立を考える研究会を行っている。施設を巣立った若者が苦労している。
・令和3年度厚労省調査より約4万2千人の若者が社会的養護下で生活している。虐待相談対応件数が令和2年度で約20万件、この件数が年々上がっていることは地域の目が広がっている、仕組み作りができてきていることと捉えられる。子どもたちからは一時保護所に行きたくない、の声が聞こえる。関係機関の白黒はっきりさせる対応が今までのつながりを切ってしまう。みんなと離れる必要がなく、社会的養護が受けられるグレーな対応を考えていけたらと思う。
・具体的取組として助成だけでなく伴走者支援をきちんとできたらと思い、就労キャリアワーキング、政策提言ワーキングを作り、政策提言に動いている。

事例報告② 講師:NPO法人BONDプロジェクト 代表 橘 ジュン さん
・生きづらさを抱える若年女性に女性による支援を行う団体。   
・コロナの影響で困難を抱える若年女性が全国的に増え、問題が増幅している。窓口で待っているだけでは若年女性達と出会えない為、SNSパトロールと街頭パトロールを行いアウトリーチを重視している。
・他機関と連携対応して衣食住の提供、メンタルケアを行っている。
<質疑応答>
〇百道寮 大神さん 
・20万件を超える虐待通報件数の内98%が地域で生活している。
・妊娠相談活動を全国から受けている。専用室があるが福岡市内の人しか入れないしばりがある。
・橘さんが言われた通り連携事業が重要だが、福岡から北海道までいけない。仲間を増やすのにどうしているか。公的機関の相談窓口は相談するのにハードルが高いので、民間のBONDさんは相談しやすい重要な取り組み。
〇橘さん 
・若年の相談機関が非常に欲しいところ。我々のように若年女性を支援する活動団体は非常に数少ない。母子生活支援施設等とはぜひ今後つながりを作っていきたい。


3  2022年度「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議の実施状況について
今年度は4回開催予定で、残り3回は可能であれば対面での開催を検討中です。対面でやることで雑談や名刺交換ができ、そこから新しいものが生まれると期待しています

 食でつながるフェスタは3地域での開催の他、東京での全国集会を実施
  東京:7/24東京ボランティア市民活動センターにて開催予定          
  食を通じた居場所作りが支援が必要な子どもたちに対する一つのアウトリーチになりつつあるので、活動団体が行政等と連携する為に地域のアセットを見つけるワークショップを思案中です。

   アサヒ飲料「こどもたちの明るい未来づくり基金」×「赤い羽根福祉基金」のネットワーク構築助成により
     香川(9/9)、群馬、兵庫にて開催を企画調整中

   休眠預金での実施:北九州(3/18-19) 大阪(4/10) 那覇(5/27-28)


4 こども食堂等居場所づくり支援(一般社団法人全国食支援活動協力会)の活動について共有)

1)WAM「コロナ禍における生活困窮者及びひきこもり支援に係る民間団体活動助成事業 食を通じた支援のつなぎ方の見える化事業」について

気になる子どもに個別支援をする団体が増えています。そういった食を通じた主に子育て世帯を中心とする生活困窮・孤立化支援を行う団体の活動継続を目的に、4地域(東京荒川区・大阪・福岡・沖縄)の中間支援団体と連携して活動相談窓口の整備、広域連携、活動団体へ必要となる食品供給の他、団体支援モデルの構築を図ります。

2)厚生労働省「ひとり親家庭等の子どもの食事等支援事業」について

 令和3年度補助事業に基づく実施が無事終了しました。

3)「ミールズ・オン・ホイールズ ロジシステム」各地での説明会進捗状況について

4)物流の共同運送テストについて

 ロジハプという企業・行政・活動団体がゆるやかにつながり、各地に寄贈品を分配する仕組み作りを行っています。物流が喫緊の課題の中、食品会社と物流会社様のご協力をいただき運送テストを行うことになりました。検証と実勢を一つずつ作りながら新しい支援者の獲得や物流支援のネットワーク構築をしていきたいです。

5)食品企業広報会 例会への登壇について

 食品企業広報会にてロジシステムを通じた食品寄贈の仕組みをご紹介する機会をいただきました。寄付文化を日本で醸成し、全国に行き渡らせたいと思っています。多くの方、団体と連携し活動の社会的意義を広報していきたいと思っています。


5 参加者から自己紹介・近況報告

6 次回開催の日程調整、事務連絡、閉会