食でつながるフェスタやまなし開催レポート-3 全体会・総括

2019年11月10日(日曜日)に行われた「食でつながるフェスタやまなし」最後のプログラム、全体会・総括のレポートです。

進行は、一般社団法人育みの会 代表理事の内藤 陽一さん。2つの分科会から報告を受けた後、全体会のテーマである「居場所を広げるために必要な支援」について深めました。

第1分科会の報告 星合さん(Happy Spaceゆうゆうゆう)
第2分科会の報告 丸山さん(山梨県ボランティア・NPOセンター)

1つ目の事例は、甲府西ロータリークラブ 会長の山田一功さん。ロータリークラブが地域で実践できることとして、こども食堂の活動を始めました。身近な社会貢献のかたちが広がることに期待です。

甲府西ロータリークラブ 山田会長

2つ目の事例は、生活協同組合パルシステムやまなし 管理・運営本部 次長の横山 敏之さん。パルシステムの物流網を活用し、「パルシステムフードバンク」を立ち上げ、青果の一部をこども食堂に届ける試みが都留市で始まったそうです。今後は、エリアの広がりも期待されます。

パルシステムフードバンクなどの取り組みについて紹介
生活協同組合パルシステムやまなし 横山次長

3つ目の事例は、公益財団法人キユーピーみらいたまご財団事務局の長谷部 敏朗さん。自社株を売却した収益が、財団の助成財源になっており、年度ごとに食育活動/食の居場所づくり支援 に取り組む活動団体に対し、助成を行っています。2020年度に実施する事業を対象にした助成公募期間が、来月5日ということもあり、多くの活動団体が関心を持って聞いていました。

★ランチ交流会時には、個別相談会として、関心のある団体が助成について気軽に質問ができるコーナーも設置されました。

キユーピーみらいたまご財団 長谷部さんより 助成プログラムの説明

これらの報告を受けて、一般社団法人全国食支援活動協力会 専務理事 平野 覚治さんより、アンケート調査結果をもとに課題提起がありました。多くの市町村ではこども食堂・地域食堂に対する支援が行われていないこと、活動団体が評価してほしいポイントと、自治体が望むあり方にギャップがあることが報告されました。今後は、地域への寄付の呼びかけ(地域住民や企業等)を行うなど、様々な機関が連携して、支え合いの居場所づくりの活動継続のための支援を検討する必要があることが提案されました。

アンケート調査結果をもとに課題提起

最後に、山梨県子育て支援局子ども福祉課 副主幹 石井 喜博さんより、県内のこども食堂に関わる情報についてコメントをいただきました。県内では現在、18のこども食堂が活動していることが把握されており、県としては研修・団体交流の場づくりを今年度は行ったそうです。LINEでの団体同士による自発的な情報交換も始まっていますが、県としてどんな支援ができるかは、検討段階とのこと。県や市町村による公的な支援の方向性も、今後は注目です。

山梨県子育て支援局子ども福祉課 石井副主幹よりコメント

山梨での大会は、高校生をはじめ次世代が自分の言葉で、地域社会をより良くしたいというメッセージを伝える場にもなりました。

開催にあたり、多大なるご協力をいただいた山梨学院短期大学保育科の樋川先生、中込先生をはじめ、保育科・食物栄養学科の学生の皆さん、登壇者の皆様、ありがとうございました。

山梨学院短期大学 樋川先生と学生スタッフの皆さん