第3回「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議 開催
2019.12.23
2019年12月20日(金)14時より、東京・飯田橋にて第3回「広がれ、こども食堂の輪!」推進会議が開催されました。
この日は、児童館・母子生活支援施設・子育てひろば・プレーパーク・ボーイスカウトから全国組織の連絡会関係者の他、外国にルーツのある子どもの支援・生協・各地で子どもの居場所のネットワーク活動に取組む社協関係者など、総勢22名が参加しました。
報告事項では、秋以降に各地で開催された「食でつながるフェスタ」の実施について共有しました(山梨・沖縄・大阪・福岡)。実行委員会形式による企画運営を通して今までなかった活動団体や企業等とのつながりが生まれ、子どもの居場所を継続的に運営するための支援体制の素地ができたことが報告されました。
続いて、推進会議事務局である全国食支援活動協力会が、休眠預金等活用法に基づく資金分配団体に採択されたことが報告され、「こども食堂サポート機能設置事業」の目的や内容について、委員・オブザーバーと意見交換を行いました。
続く学習会では、沖縄から那覇市社会福祉協議会「子どもと地域をつなぐサポートセンター糸」担当コーディネーター・城間えり子さんを事例報告講師としてお迎えし、「糸」の実践についてお話を聞きました。
2016年より、那覇市からの受託で中間支援事業をスタートした「糸」は、市内で学習支援や子どもの居場所の活動を実践しているボランティア団体・自治会・NPO等といった各団体のサポートを目的に、活動しています。
具体的な活動としては、
(1)人的支援
・ボランティア希望者とのマッチング・大学コンソーシアムとの連携
(2)物的支援
・個人や団体(企業)からの食材(その他)の寄贈受付と配分
(3)企業との連携
が主であり、2016年7月時点では18か所だった子どもの居場所が、2019年現在では33か所にまで増えています。
委員長の山崎美貴子氏(東京ボランティア・市民活動センター所長)より、「沖縄は、子どもの貧困に関して県が早い段階で独自調査を行ったことが、取り組みが進んだ背景にある。少女やシングルの母親に対し、稼げるから、自分で希望する収入も選べるから、と性産業に取り込もうとする大人たちがいる、厳しい現状もある。」というコメントがありました。
その中で、子どもの居場所は、大学生ボランティアなどお姉さんお兄さん的存在に出会い、地域の多様な大人と触れ合う中で、将来の選択肢を増やすことにもつながっていること、また、食卓を囲むことが一つの生活モデルを知る機会にもなっている、という意見が委員の間で交わされました。
こうした地域の先駆的な事例にアンテナを張り、子ども支援に関わるあらゆる機関が横断的に情報を共有・発信できる場づくりを各地で続けていきたいと考えています。
★ 那覇市社会福祉協議会「子どもと地域をつなぐサポートセンター糸」 についてもっと詳しく知りたい方はこちらから